「音楽解釈の余地」はどこにあるのか?
解釈、英語ではinterpretなどと言われるものは、プロ・アマチュアに関係なく音楽をする人々にとって無視できない物であるが、解釈という言葉について具体的に説明できないという人は思いのほか多い、と感じることがある。
この言葉を突き詰めて考えていくと往々にして「どのような音楽・演奏があってもいいじゃない」といった言葉にたどり着くものであり、実際にそうした言葉を耳にする機会は多い。
しかし音楽教育の現場では「楽譜には忠実に」という思想もまたよく見られ、これらは一見矛盾しているように思える。
多くの人をして「超一流」と呼ばれるような演奏家たちーー例えばルービンシュタインやバックハウスのようなーーは楽譜を非常に大切にしており、彼らには「楽譜に忠実」によった演奏がよく見られる。
そして、名盤、なかんずく定番と言われるほどの演奏となると、多くの場合において非常に楽譜に忠実であり、中には演奏を聴くだけで頭の中で楽譜が想像できるようなものすらある。
「楽譜を解釈する」とはよく言い、また演奏を聴いた人もまた解釈という言葉をよく口にする。
解釈は楽譜と演奏の狭間の、どこにあるのだろうか。
筆者の個人的な考えであるが、現役の音大生という立場から、クラシック作品の演奏を学ぶ人々に向けて一つの考え方を発信したい。
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ぼやき - 入手困難な楽譜
昨年末、とある作曲家の楽譜を探していてあらためて思った事ですが。
マイナーすぎる作品だと、楽譜の入手が非常に困難で、場合によっては入手不可能。この現状はなかなか辛い物があります。
データ購入なら出来るという物があっても、やはり本格的に弾くなら製本された物が欲しいですし。
なんて話の巡りで、楽譜の出版…ほどでなくても、とりあえず個人で製本して個人で販売するなんて出来たら素敵だなと少し前から考えていました。
で、著作権の心配もいろいろあって調べ回っていたわけですが、少しは目処が付いたという事で。
楽譜の入手が(極めて)困難な作曲家の楽譜を作成し製本された形で販売する計画、進行中です。データの方が手っ取り早いし、ただの浄書譜としてデータ出すのも良いな。
まあ一人での活動故、かなりの作業量とある程度の経費が必要なのでさすがに無料配布は出来ないと思いますが。
このブログで取り上げた作曲家だと、フェインベルクやドブローウェンとか。
そんな楽譜を入手したいけど諦めた。そんな人がいたらちょっとだけ期待しててください。
imslpでDL出来るなんて言わずに。フェインベルクのソナタ6みたいに、まともに読める楽譜が上がってない作品もありますから。
フェインベルクの小品
フェインベルク: 子供のためのアルバムより 古風な様式で
素晴しい作品ですが、おそらく知っている人はかなり少ない…フェインベルクといえばソナタや編曲の方が有名ですから。
子供向けの作品であります故、技巧的には然程難しくありません。
ただ子供にこれを弾かせるのか、というほど複雑な和声や立体的フレーズの構築を求められる作品集で、そこそこ弾ける人でも弾きごたえがあります。
Feinberg: Children's Album, - 11. In an Olden Style
そして楽譜はこちら。
フェインベルク 子どものためのアルバム: New Edition 解説付 (標準版ピアノ楽譜)
- 作者: ヴィクトルブーニン,秋場敬浩,Victor Bunin
- 出版社/メーカー: 音楽之友社
- 発売日: 2018/08/27
- メディア: 楽譜
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ちなみに私は池袋の書店で購入しました。
ヤマハに無かったのに書店にあるというのも少し不思議な気分。
シューマンの3曲のソナタ
2番が有名でしょうか?
2番は難曲として有名、3番は大曲として知られている。が、1番は2番より難しく3番に近い規模を持っているにもかかわらず、なんだか微妙に影が薄い気がします。
演奏時間は1番から順に30分程度、20分程度、30分程度。
2番のみやや古典的な性格を持っており、それは楽譜を見るだけでもなんとなく感じとれます。
ピアノの録音方法の紹介と解説、録音の良い動画の紹介
そう、たった今更新したばかりですが忘れていたので。
最近奮発して良いマイクを買ったりと色々あったので、またマイク位置の調整をしているわけですが。
その過程で素晴しく録音の良い動画をいくつか見つけたのでご紹介。