悠々自適に音楽語り

バロック以前から現代まで。好きな作品や隠れた名曲を紹介します。

ピアノの録音方法の紹介と解説、録音の良い動画の紹介

そう、たった今更新したばかりですが忘れていたので。

最近奮発して良いマイクを買ったりと色々あったので、またマイク位置の調整をしているわけですが。
その過程で素晴しく録音の良い動画をいくつか見つけたのでご紹介。

 

まずこの動画。

マイク単体でBlumleinの配置になるという特徴がある「R88」での録音の模様。


Josh Nelson | The Architect | AEA Sessions

Josh Nelsonはジャズの作曲家で、作曲家本人による演奏。
録音の特徴としては強め…というか太い低音、全音域において高い解像度、それでいて和音の響きがしっかりと取れている点。
Blumleinという録音技術について解説をしますと、ステレオの録音技術で、Blumleinという方が考案したそうです。
双指向性マイク二つを縦に並べ、交差するように配置…言葉での説明は少し難しい。
双指向性というのは、単一指向性のマイクを前後に配置したような物。
これを二つ用意し、クロスするように配置します。
R88には二つのマイクが入っていて、Blumleinの配置になるように設計されている?のかな?

動画を見ていて特徴的なのは、まず部屋がホールではない事。ただし広い。
天井は高めですが、2.5mくらいでしょうか。わりと現実的な高さ。
ピアノの屋根をあけてその内部を録る方式ですが、マイクの上半分が屋根より高い位置にあります。
この配置は珍しい。普通にマイク二つ使うなら、片方がピアノの内部に向いていないという事です。
これによってどのような効果が得られるのか…まず部屋の響きが多く捉えられるという事が挙げられますね。
あとはまあ、実際に試して確認していくしかないかと。

 

次。


Alkan Le Festin d'Esope (Jack Gibbons)

ボンズによるアルカンの録音。
自宅?かどうかはともかく、ホールではありません。
それにしては反響が多いのでリバーブ処理を施している?のでしょうか。
それはともかく、音が良い。
からしてピアノからやや遠い位置にマイクがあるはず。
ただ動画に映らないのでよくわかりません。


Jack Gibbons plays Alkan Allegro Barbaro

演奏家による別の録音。
こちらはかなり部屋が狭い様子。にしては響いているので、やはりリバーブ処理がかかっていそう。
50秒付近など左手側からのアングルがありますが、よくあるピアノの内部を録る配置ではないのは確かです。
明らかに映っていません。
あと扉が開いている。これも響きに影響を出しそうですが…部屋が狭すぎるのでしょうか?
各アングルを見る限り、ピアノよりも低い位置にマイクがありそう…大穴で部屋の外?にしては音が近いような気がします。